​名家の令息に生まれ、後継ぎとして厳しく丁寧に育てられた。
両親からの愛が無かったわけではないが、分野は違えど毎日決まった時間に勉強、稽古。そして食事睡眠。好奇心旺盛な子供には息苦しく、つまらなかった。何かと持ち上げられ、期待をされるのも嫌だった。

ある日の夜、自室の窓から様々な灯りで彩られた美しい街を見て思った。
"ここには飽きてしまった。もっといろんな景色を見てみたい。"

その後は勉学に励みながら旅立つ準備をし、教育の区切りがついた時に旅をしてきたいと両親に頼みこんだ。当然反対されたが半ば脅しのようなことをして強行突破。現在は世界各地を飛び回っている。
​両親と約束しているので、数年後には必ず帰り家を継ぐつもりだ。